「自宅で筋トレする場合は、どんなメニューが良いんだろう?」
「自宅での筋トレは効果があるのかな?」
このように気になっている方もいらっしゃるでしょう。
筋トレはジムで行うイメージがありますが、スクワットやプランクなど自宅でも取り組めるメニューもあります。
またダンベルなどの筋トレグッズを用いることで、メニューのバリエーションを増やしたり効果的に負荷を高めたりできます。
この記事では自宅でできる筋トレメニュー、自宅で使える筋トレグッズを紹介します。
また自宅での筋トレを効果的に行うためのコツや注意点を解説します。
自宅で効率良く筋肉を鍛えたい方は、ぜひ参考にしてくださいね。
1.筋トレを自宅で行うメリット
「自宅での筋トレはどんなメリットがあるの?」
自宅でのトレーニングの魅力がよく分からないという方もいらっしゃるかもしれません。
自宅トレーニングのメリットは、特別な準備をしたり費用をかけたりすることなくすぐに始められるところです。
ジムに通ってトレーニングを行う場合、会費や交通費などがかかります。
また、ジムで着用するウェアやシューズも用意する必要があるでしょう。
自宅トレーニングはジムに通う費用がかからず、好きな服装で取り組むことができます。
ジムの営業時間などを気にする必要もないため、好きなタイミングで筋トレができることもメリットの一つです。
さらに準備したり移動したりする時間もかからないため、仕事や家事が忙しい方も隙間時間に取り組めます。
特に筋トレの初心者にとって、自宅での筋トレは始めやすいといえるでしょう。
2.自宅でできる筋トレメニュー
「自宅でできる筋トレメニューはどんなものがあるんだろう?」
自宅でできる具体的なメニューを知りたいですよね。
自宅にはジムのように器具がそろっていないため、自分の体重を負荷にして行う自重トレーニングを中心に取り組むと良いでしょう。
ここからは、自宅で筋肉を鍛えられるおすすめのメニューをご紹介します。
2-1.プッシュ・アップ
「プッシュ・アップ」は、いわゆる腕立て伏せのことをいいます。
胸や上腕、肩回り、背中など広い範囲の筋肉を鍛えることができますよ。
プッシュ・アップのやり方をご紹介します。
まずうつ伏せになり、手は肩幅よりも少し広げて床につけます。
両足は少し開いて爪先を立てるようにしましょう。
頭からかかとまで一直線になるようにキープして、肘を曲げて体を下げ元に戻します。
この動作を繰り返し行います。
初心者や上記のやり方がきついと感じる方は、膝を直角に床につけた状態で行うと良いでしょう。
どちらの方法でも、体を上げ下げする際はゆっくり動くように心掛けてくださいね。
2-2.クランチ
「クランチ」は腹筋トレーニングの一種で、おなかの上部の筋肉である腹直筋を鍛えることができます。
腹筋を鍛えると他のトレーニングに取り組みやすくなるため、初心者の方は積極的に行うのがおすすめです。
まずあおむけになり、膝を軽く曲げ両手は頭の後ろに置きます。
肩の力を抜いて、少し顎を引いた状態にしましょう。
この状態で息を吐きながら、頭、首、肩甲骨を床から起こし上半身を丸めます。
このとき、おへそを見るように上体を起こしましょう。
最後に息を吸いながら、肩甲骨を床につけない程度までゆっくりと後ろへ倒します。
この動作を繰り返し行ってください。
反動を使って動作を行うと腰を痛める恐れがあるため、反動を使わないように意識しましょう。
また上体を起こす際は腰を浮かさないように注意することがポイントです。
さらに「レッグ・レイズ」という筋トレも併せて行うと、下腹部も鍛えることができますよ。
その他の腹筋を鍛えるトレーニングについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
腹筋を効果的に鍛える方法とは?部位別筋トレと食事のポイントを解説
2-3.プランク
おなか周りなどの広範囲の筋肉を鍛えるには「プランク」がおすすめです。
プランクは胸や背中、肩、股関節、おなか周りなどの体の軸となる「体幹」を鍛えられます。
体幹の筋肉を強化すると体全体が引き締まるため、安定した姿勢や理想的な体形を維持する効果が期待できますよ。
まず、両肘を床につけて四つんばいの状態になります。
両膝を伸ばして、頭からかかとまで一直線にしたまま30秒キープしましょう。
この姿勢をキープするのを2〜3回繰り返し行います。
30秒キープするのが難しい場合は、キープする時間を短くし慣れてから少しずつ時間や回数を増やすと良いでしょう。
頭からかかとまで一直線を維持するのがつらい場合は、両膝を床につけた状態で行ってくださいね。
2-4.スクワット
「スクワット」は、しゃがみ込んで立ち上がる動きを繰り返すトレーニングです。
お尻や太ももをはじめとした下半身全体を鍛えることができるため、お尻を引き締める効果が期待できます。
まず足を肩幅くらいに開いて、爪先は少し外側に向けます。
手を前に伸ばした状態でゆっくりと膝を曲げて、お尻を後ろに引くように腰を下ろしましょう。
このとき膝は手と同じ方向に向き、膝が爪先よりも前に出ないようにすることがポイントです。
膝の角度が90度になるまで体を下げたら、ゆっくりと元の姿勢に戻ります。
この動作を繰り返し行いましょう。
ただしスクワットは膝に負担がかかりやすく膝を痛めるリスクがあります。
膝に不安のある方や足腰が弱い方は、椅子から立ち上がり座る動作の「椅子スクワット」や、机や椅子につかまって行うスクワットに取り組むのがおすすめです。
2-5.カーフ・レイズ
自宅で鍛えるトレーニングとしては、「カーフ・レイズ」もおすすめです。
カーフ・レイズは腓腹筋やひらめ筋などふくらはぎの筋肉を鍛えることができます。
まず両足を肩幅くらいに開き、背筋を真っすぐにして立ちます。
かかとを上げ、上げ切ったらゆっくりと床の近くまでかかとを下げましょう。
このとき両足にしっかりと体重を乗せて、ゆっくりと動かすことがポイントです。
この動きを片足ずつ行うとより負荷がかかります。
体のバランスが取りづらい場合は、手を壁や椅子などについて体を支えながら行うのも良いでしょう。
カーフ・レイズはお皿洗いなどの家事をしながらでも取り組むことができます。
そのため、忙しい方でも取り組める筋トレといえますね。
3.自宅で使える筋トレグッズ
「自重トレーニングだけでは物足りないな……」
このように感じる方もいらっしゃるでしょう。
自重トレーニングだけでは物足りず飽きてきてしまう場合は、筋トレグッズを活用するのがおすすめです。
筋トレグッズを使用すると、トレーニングのメニューの種類を増やし、効果的に負荷を高めることができます。
この章では自宅で使えるおすすめの筋トレアイテムをご紹介します。
3-1.ダンベル
ダンベルは筋トレの定番のアイテムであり、自宅で使うのに適しています。
重みのある器具のため、さらに負荷をかけたい場合におすすめのグッズです。
ダンベルには重量が変更できるタイプの「可変式」、重量が変更できないタイプの「固定式」があります。
可変式ダンベルは目的や用途に応じて重量が変更できるため、何種類もダンベルを用意する必要がなく収納スペースが狭くても扱いやすいでしょう。
ただしダンベルの重りの取り外しに手間がかかり面倒に感じる可能性が考えられます。
そのため、可変式ダンベルを使用する場合は重量が調整しやすいタイプを選ぶと良いでしょう。
一方で、固定式ダンベルは重量が固定されているため、重量の調整が必要なく手間がかかりません。
しかし負荷を高めたい場合には、重量の変更ができないため新たにダンベルを用意する必要があるでしょう。
一般的に自宅はダンベルの収納スペースが限られるため、可変式ダンベルを選ぶのがおすすめです。
またダンベルは素材によっていくつか種類があり、鉄でできているアイアンダンベル、ラバーをかけて保護されたラバーダンベル、ポリエチレンでコーティングしたポリエチレンダンベルに分けられます。
そのなかでもラバーダンベルは床に傷がつきにくく床に置く際の音が静かであることから、自宅で使用するのに適しているでしょう。
自分に合うダンベルを選ぶようにしてくださいね。
3-2.バランスボール
バランスボールも自宅で使いやすい筋トレグッズの一つです。
オフィスなどで椅子の代わりにバランスボールを使用している方もいらっしゃるかもしれませんね。
バランスボールには他の器具にはない弾力や形状があるため、床でトレーニングをするより負荷を高められ他の器具ではできない動作が可能になるのが特徴です。
そのためバランスボールでトレーニングをすると、体のバランスを保つのに必要な体幹を鍛えたり筋肉のバランスを整えたりする効果が期待できます。
またストレッチの道具としても適しており、ボールの形状を活かして腹筋や背筋を伸ばすことができますよ。
ただし誤った方法で乗ったり座ったりすると、逆効果となり腰痛を引き起こす恐れがあります。
初めて使用する方はトレーナーなどの専門家に教わってから、使用するようにしましょう。
3-3.腹筋ローラー
自宅で使える筋トレアイテムとして、腹筋ローラーも挙げられます。
腹筋ローラーは車輪の両側に持ち手がついている器具で、主に腹筋のトレーニングに使用されます。
腕や背中、胸なども鍛えることができます。
腹筋ローラーは上半身を伸ばしたり戻ったりする動きに使用され、寝転がれるスペースがあればトレーニングを行えます。
また器具自体は大きくないため収納スペースをとりません。
腹筋ローラーを使用すると他の腹筋トレーニングよりも負荷を高められるため、効果的に腹筋を鍛えることができるでしょう。
自宅で効率良く腹筋を鍛えたい方におすすめのグッズなのですね。
ただし、やり方を誤ると手首や腰に負荷がかかり痛める危険があります。
そのため以下に正しい使い方をご紹介しますので、トレーニングする際に参考にしてくださいね。
まず両膝を床につけて、両側のグリップをしっかり握ります。
このとき膝下にマットなどを敷くと良いでしょう。
おへそを見るように背中を丸めた状態で、ローラーを前に転がして体を伸ばしていきます。
これ以上伸ばせないところまで伸ばしたら、ゆっくりと元の位置に戻ります。
これを繰り返し行ってください。
伸ばしたり元に戻したりする際は、腰や肘を曲げずゆっくりと行い同じスピードを維持するようにしましょう。
なお戻す動作が難しい場合は、戻さずそのままゆっくり前に倒れ込む動作を繰り返し行うのがおすすめです。
前に倒れ込む際に、腰を反らさないように注意してください。
特に筋トレ初心者の方は、前に倒れ込む動作から取り組んでくださいね。
基本の動作に慣れ負荷を高めたい場合は、立った状態から膝をつけずに腹筋ローラーを前に転がして戻すトレーニングも挑戦してみると良いでしょう。
3-4.ゴムチューブ
ゴムチューブも自宅で筋トレする際におすすめです。
ゴムチューブは全身のトレーニングに使用が可能で、通常の筋トレよりも負荷をかけられます。
ダンベルなどの器具のように重くないため、けがの危険が少なく安全にトレーニングを行えるでしょう。
さらに持ち運びが簡単で省スペースで行えるなど、さまざまなメリットがあります。
手軽にさまざまな種目に取り組めるのはうれしいポイントですね。
ゴムチューブには紐状やバンドタイプなどいくつかの種類があります。
紐状のゴムチューブは好きな長さにカットできたり二重に重ねたりすることで、強度の調節が可能です。
バンドタイプのゴムチューブは薄くて幅のある一枚の布のようなもので、下半身のトレーニングに適しています。
また持ち手がついたゴムチューブは握りやすく安定してトレーニングを行いやすい一方、握る位置が固定されているため強度を調節するのが難しいという特徴があります。
そのため目的や取り組みたいメニューが決まっている場合に適しているでしょう。
ご自身の目的に合わせて取り入れてみてくださいね。
3-5.ヨガマット
自宅で筋トレする際は、ヨガマットを用意しておくと良いでしょう。
フローリングなどの硬い床で筋トレを行うと、床に骨が当たり痛みを感じる可能性があります。
また滑りやすい床の場合は、フォームが安定せずけがにつながる恐れもあります。
ヨガマットを敷くと床から体への負担を減らし滑りにくくなるため、フォームが安定してより筋トレの効果が得られやすいでしょう。
またヨガマットは振動や音を軽減する効果があるため、防音対策に適しています。
厚みのあるマットを使用するとより効果が期待できるでしょう。
さらに床が傷つくのを防ぐため、筋トレ器具を使用する際はヨガマットを敷いた上でトレーニングするのがおすすめです。
4.自宅で筋トレを効果的に行うためのポイント
自宅で行う筋トレは自重トレーニングがメインとなるため、負荷が低くなりやすく十分な効果を得られない可能性があります。
「自宅での筋トレの効果を高めるためにはどうしたら良いんだろう?」
と気になる方もいらっしゃるでしょう。
この章では自宅で筋トレを効果的に行うためのポイントを解説します。
ポイント1 筋トレを行う目的を明確にする
筋トレを始める際は、鍛える目的を明確にすると良いでしょう。
おなかを引き締めたい、シックスパックを手に入れたいなど鍛えたい目的を意識すると、筋トレの効果が得られやすいといわれています。
これはトレーニングの原則のうち「意識性の原則」と呼ばれるものです。
またトレーニングを行うことでどんな部分が鍛えられるのか、どんなメリットがあるのかを十分に理解した上で行うことも重要です。
目的もなく筋トレを始めてしまうとモチベーションを維持しにくく、その結果筋トレによる効果が得られない可能性があります。
まずは筋トレを行うことで自分はどうなりたいのか、どんな体を手に入れたいのかを考えておくようにしましょう。
ポイント2 正しいフォームややり方を知る
自宅で筋トレをする場合は、事前に正しいフォームややり方を調べることが重要です。
自宅でのトレーニングは自己流になりがちで、間違った方法で行っている可能性があります。
やり方を誤るとけがをする恐れがあるため、筋トレをする前にフィットネスクラブの動画や画像を確認した上で取り組みましょう。
また、実際に正しいフォームで行えているかどうかを確認することもポイントです。
大きめの鏡の前で筋トレしながら確認する、もしくはスマートフォンなどで撮影した動画を確認すると良いでしょう。
ポイント3 鍛える部位を意識する
筋トレの効果を高めるためには、鍛える部位を意識することもポイントです。
筋トレは種目によって鍛えられる部位が異なります。
鍛えたい部位を意識しながらトレーニングを行うと、なんとなく行うよりも効果が高くなるといわれています。
トレーニング中も意識性の原則を忘れずに取り組んでいきたいですね。
ポイント4 ストレッチを行う
筋トレの前後にはストレッチを行いましょう。
ストレッチは筋肉をほぐしたり筋肉の血行を良くしたりするため、トレーニング中のけがの予防や疲労回復などの効果が期待できます。
ストレッチは主に「動的ストレッチ」と「静的ストレッチ」に分けられ、行うタイミングによって適したストレッチの種類が異なります。
まず筋トレの前のストレッチには、ウォーミングアップ(準備運動)として関節を動かしながら筋肉を伸び縮みさせる「動的ストレッチ」が適しています。
一方で筋トレの後のストレッチには、クールダウン(整理運動)として筋肉を伸ばし続けてリラックスする「静的ストレッチ」がおすすめです。
安全かつ快適にトレーニングを行うためには、ストレッチを十分に行いたいですね。
ポイント5 休息日を設ける
自宅で効果的に鍛えるためには、休息日を設けることも重要です。
筋トレは2〜3日に1回行い、筋トレ後の休息は2〜3日間とるようにしましょう[1]。
これは筋トレにより筋肉が損傷して修復されるまでに2〜3日の休息が必要とされているからです[2]。
筋線維は修復されると前よりも少し太くなり、筋トレと休息を繰り返すことで筋肉が大きくなり筋力が上がります。
効果的に鍛えるためには、休息を十分にとり継続していくことが重要なのですね。
5.自宅で筋トレを行う際の注意点
「自宅で筋トレをする場合には、注意すべき点はあるかな?」
このように気になる方もいらっしゃるでしょう。
自宅でトレーニングをする際は、周りへの配慮やトレーニング内容など気を付けたいポイントがあります。
まずトレーニング中は近隣に迷惑がかからないように注意しましょう。
ダンベルなどの重みのある器具は落とすと大きな音や振動が発生します。
特に集合住宅に住んでいる方は、防音に効果のあるヨガマットを敷く、音が出にくい器具を選ぶなど工夫して行うことがポイントです。
また自宅はジムに比べると筋トレをするスペースが限られます。
そのため自宅の環境に配慮した上で、筋トレグッズやトレーニングメニューを選ぶと良いでしょう。
筋トレのメニューは無理なく続けられる内容にすることが重要です。
早く効果を得たいからといってきついメニューにすると、けがのリスクが高くなる他、途中で挫折してしまう可能性が考えられます。
無理のない範囲で取り組めるメニューを選び、楽しみながらトレーニングをしましょう。
6.自宅での筋トレについてのまとめ
自宅での筋トレは、特別な準備をしたり費用をかけたりすることなく思い立ったときに始められるところが魅力です。
自宅で筋トレをする際には、器具がなくてもできるクランチやスクワットなどの自重トレーニングから取り組むと良いでしょう。
さらに負荷を高めたりメニューの種類を増やしたりしたい場合は、ダンベルやバランスボールなどの筋トレグッズを使用することがおすすめです。
筋トレ前後にストレッチを行うことや十分に休息をとることで、効果的に鍛えることができます。
ただし自宅でのトレーニングは自己流になりやすく、誤った方法で行うとけがのリスクが高まり逆効果となる恐れがあります。
事前に正しいフォームや手順を調べた上で行うようにしましょう。
また自宅ではスペースが限られるため、周りの環境に配慮したメニューや器具を選ぶこともポイントです。
この記事の内容を参考に、無理のない範囲で筋トレに励んでくださいね。